「インド西部マハドラシュ州の郵便局と提携した」とのことだが、契約主体は政府系の「インド・ポスト」ではないかと思われる。販売方法は、郵便局員が受注、配達、集金を担うというしくみで、受注1件ごとに275ルピー(約500円)を(ゴドレジ社が)郵便局側に支払うというバックマージン方式だ。同州の郵便局員は約6万3千人、うち配達人が8600人。冷蔵庫のない世帯の多い農村部にも拠点・人員を配置する点に着目して提携したという。

欧米企業は「多元的なイノベーション」を受け入れるようになってきている。

従来のイノベーションに対する考え方も転換期を迎えている。いままで欧米の企業はそれを「自国で新しいアイデアを考え出し、それを途上国に輸出するもの」と解釈してきた。

しかし、この考え方は日毎に真実味をなくしている。

研究開発拠点を世界中に拡げるなかで、欧米企業は「多元的なイノベーション」を受け入れるようになってきている。

そして、新興国の企業は、あらゆる分野で“革新の旗手”になろうとしている。

イノベーションの本質は、「再考」することにある。

しかしながら、欧米諸国では多くの人々が、技術面の飛躍的な進歩や発明と同一視しており、画期的な新製品に具現化され、エリートたちに受け入れられた後、大衆のもとに伝い落ちてくるものと考えている。

しかしもっとも重要なイノベーションの多くは、製品や製造工程に加えられる漸進的な改良からなり、所得ピラミッドの中心や底辺に属する人々に向けられたものだ。

新興国が飛躍的なイノベーションに大きく貢献していくだろうことに、疑問の余地はない。

世界経済再編は、新興国から始まる。

・新興国に拠点を置く多国籍企業は現在、約21,500社に上る。

・世界の時価総額上位500社に名を連ねるブラジルやインド、中国、ロシアの企業の数は、2006年から08年の間で、15社から62社に増えた。

・ブラジルの多国籍企業の上位20社は、06年の1年間だけで外国資産を2倍以上に増やしている。

・フォーチュン500に名を連ねる企業は全体で、中国に98ヶ所、インドに63ヶ所の研究開発拠点を有している。なかには、2ヶ所以上の拠点を抱える企業もある。

・GEの医療部門は、同社としては世界最大規模となる研究開発拠点をバンガロールに建設するため、数年間で5000万ドル超を費やした。

・シスコは、バンガロールに2つ目のグローバル本社となるシスコ・イーストを10億ドル以上をかけて建設中。

・北京にあるマイクロソフトの研究開発拠点は、米国本社を除けば世界最大規模。

・アクセンチュアでは、従業員の4分の1がインドで採用されている。