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従来のイノベーションに対する考え方も転換期を迎えている。いままで欧米の企業はそれを「自国で新しいアイデアを考え出し、それを途上国に輸出するもの」と解釈してきた。
しかし、この考え方は日毎に真実味をなくしている。
研究開発拠点を世界中に拡げるなかで、欧米企業は「多元的なイノベーション」を受け入れるようになってきている。
そして、新興国の企業は、あらゆる分野で“革新の旗手”になろうとしている。
イノベーションの本質は、「再考」することにある。
しかしながら、欧米諸国では多くの人々が、技術面の飛躍的な進歩や発明と同一視しており、画期的な新製品に具現化され、エリートたちに受け入れられた後、大衆のもとに伝い落ちてくるものと考えている。
しかしもっとも重要なイノベーションの多くは、製品や製造工程に加えられる漸進的な改良からなり、所得ピラミッドの中心や底辺に属する人々に向けられたものだ。
新興国が飛躍的なイノベーションに大きく貢献していくだろうことに、疑問の余地はない。
・新興国に拠点を置く多国籍企業は現在、約21,500社に上る。
・世界の時価総額上位500社に名を連ねるブラジルやインド、中国、ロシアの企業の数は、2006年から08年の間で、15社から62社に増えた。
・ブラジルの多国籍企業の上位20社は、06年の1年間だけで外国資産を2倍以上に増やしている。
・フォーチュン500に名を連ねる企業は全体で、中国に98ヶ所、インドに63ヶ所の研究開発拠点を有している。なかには、2ヶ所以上の拠点を抱える企業もある。
・GEの医療部門は、同社としては世界最大規模となる研究開発拠点をバンガロールに建設するため、数年間で5000万ドル超を費やした。
・シスコは、バンガロールに2つ目のグローバル本社となるシスコ・イーストを10億ドル以上をかけて建設中。
・北京にあるマイクロソフトの研究開発拠点は、米国本社を除けば世界最大規模。
・アクセンチュアでは、従業員の4分の1がインドで採用されている。